競馬予想　日本ダービー　衝撃は唐突に

いつのまにかツツジの花が散り、代わって薔薇の赤や白といった花がその存在を誇示する季節。やがてはアジサイの時期へと季節は移り変わり、そしてまた競馬に携わる人々は翌年のダービー馬を探す旅路についていく・・・しかしもの憂べな午後、その感傷は唐突に打ち破られた。
少なくとも３年以上競馬を見てきたアナタなら私と同じ衝撃を覚えたであろう。アドマイヤオーラの武豊騎手から岩田騎手への乗り代わりというニュースには。
ある程度競馬を知っている人間にとっては「武豊」というブランドは絶対に近いものがある。このニュースには１０００万馬券を超え、１億馬券にも勝る衝撃があるだろう。逆のパターンは何百回、何千回と見てきた。しかし武豊がＧ１で、しかもダービーで降板させられるという事態は私には記憶がなく、初めての体験である。それだけにその衝撃は大きい。
もちろんプロの世界であり、起こりえる事態であるが、今後の日本の競馬のひとつのターニングポイントともなりえる事象である。
昨年の皐月賞でのアドマイヤムーンの敗退にくわえ、巷で喧伝される今年の武豊騎手の不調も今回の乗り代わりの原因と憶測される。とはいえ、この事態を受けて彼が今回の事件（あえてそういわせてもらう）を契機に、どのような逆襲をみせるのか、ダービー以外のレースにおいても非常にみものである。
そしてアドマイヤの近藤利一オーナーは、あえて武豊騎手をそのような状況に追い込むためにそういった手段に踏み切ったとみるのは、それもひとつの感傷であろうか。
しかしいずれにせよ、ますます今年のダービーは興味深いものとなってきた。